大原合宿と日付が前後してしまうが、
昨晩の出来事をここに記します。
自分にとって、とても大事な日に感じたからです。
ということで、長文です。
合評前夜、明け方4時頃まで起き、
ひたすら絵を修正・完成させていた。
家では、3人共に明け方まで絵を描いていたので、
「私たちって青春しているなぁ・・・」と感じた。
合評当日の朝、
気になる絵をまたつぶして描き始める。
ギリギリまで描き、
合評に1時間ほど遅れて、到着した。
教室には、皆が壁四面に各々の力作を貼ってある。
既に第1巡目の講評が終わっており、第2巡目が始まろうとしている。
この時点で壁がいっぱいだったので、3順目に絵を貼ることにした。
ガッチやナオリンコ、タニちゃんの、大原でよく見かけた絵が、
飾ってあった。
今回の合評はMm先生。
船や漁港をきれいに描いてある絵がいくつか散見でき、
私のような「なんとなく風景かも」と思う曖昧な絵が少なかった。
ちょっと心細くなる。
今回描いた大原の絵は、いつもの”ぐろさ”が全くなく、
セツ風の水っぽい、たらたら水滴が流れるタッチだったので、
「本当にこれでよいのだろうか!?」と
おっかなびっくりの心境だったのだ。
第3巡目に入る直前、先生は「もう他に絵はない?じゃあ、終わり!」
と宣言した。あわてて自分の絵を貼り始める。
40名近い人間が、座って直視している状況で絵を貼るので、
緊張してとても嫌だった。80個の眼に見られていると考えてしまい、
絵を貼る指が震えてくる。
タニちゃんとナオリンコが貼るのを手伝ってくれ、
この状況をなんとか打開することができた。 とても助かった。
6枚の絵を飾り、先生もちょうど近くにいたので、
個人的に絵の「空間(空気部分)」について質問した。
結果的には、水分タラタラ系でもよかった様子。
たとえ認められなかったにしても、
大原では挑戦した絵を描くことにしているので、
「これはこれでよし」という意識はあるものの、
あの修行僧のような合宿が報われたことは、やはり嬉しい。
合評が早々に終わると、
ムラッチ、タニちゃん、ナオリンコでお昼を食べに行く。
お腹を満たすと、
久々に自転車に乗り、神保町まで買いだしに出かける。
買い物していると、クロちゃんから連絡が入り、
元セツゲリラの先輩数人が借りている倉庫兼アトリエを、
見学できることになったとの事。
猛スピードで自転車で戻る。
セツに寄ると、
見学に誘ってくれたクロちゃんとノッチさんは既に帰った後。
H先生、K先生にアトリエの場所を聞き、直行する。
実際行ってみると、
古い事務所の建物を、アトリエとして使っていた。
天井をぶちぬき、壁を真っ白に塗っているので、
そこはとても居心地のよい場所であった。
雑誌、レコード、画材、パソコンが並び、どこかのおしゃれなカフェ風だ。
午後部の生徒も3名おり、
初顔合わせで、ちょっと緊張する。
実は、この部屋の主・メ〜さん(仮名)に、
ここでF80号の絵を描かせてくれないか、ダメ元で打診するつもりなのだ。
(もともと自分の部屋をつぶして描くつもりだったが・・・)
メ〜さんは、20代半ばの青年だが、セツではいくつも異名を取った人物。
落ち着き払った彼の雰囲気(しかも長髪)には、
こっちが萎縮してしまう。
この日、私の人となりをメ〜さんにみてもらい、
アトリエを貸してもらえるか審査を受けることとなった。
「みやりんこがここを使うとなったら、シェア組他2名もついてくるのか・・・」
という、メ〜さんの台詞には笑ってしまった。
エアコンがあり、プロジェクターのテレビはあり、
レコード・CDは聞き放題、
これからの季節、我が家以上に最高の環境が整っている。
・・・気持ち半分、ここに画材道具を持ち込んでしまおう、と思った。
翌日から、サッカーのワールドカップが始まる。
「明日夜12時からだけど、またきなよ。ご飯食べながらテレビ見ようぜ」
とメ〜さんはやさしく誘ってくれた。
バイトが終わり、お風呂入ってから、駆けつけよう。
ここには、メ〜さんを筆頭に、彼以上に濃いキャラが集まるという。
そんなアート空間の中で、絵を描きたいな・・・と切実に思う。
(審査結果は追って決まる予定。ちゃっかり居座りたいけれど、
そうもいかないし、むつかしい所だ。)
ノッチさんは、
「良くも悪くも、みやりんこは何かしらここから影響受けるよ」
と言う。そんなこと言われたら、
私の好奇心がかきたてられて仕方ない。
しかし、気になる一言も。
「ここに来たいだなんて、とても勇気あることだよね。
なかなかそう言う奴はいないよ」
早まったかな、私!?